「イデオロギーより制度運営」

私は思う。イデオロギーよりも実務の政治は制度の運用こそが肝要なのではないかと時たまに思惟することがある。

おそらくの仮定だが、ソ連その他共産主義圏の東欧諸国、中国、北朝鮮共産主義社会主義運営に失敗したのだと。

かつて、アジアで最初に憲法を制定したオスマントルコ帝国は、憲法運用の失敗して第一次世界大戦で帝国分割の憂き目に遭った。
しかし、大日本帝国大日本帝国憲法を制定して現代の規定に比べると立法府の規定が極めて少なかったが、立憲主義を貫徹したことで憲政の常道を開いた。これは明治天皇、元勲、政治家、官僚が優秀で日本の憲政運営を上手に行ったからであり、考えれば、我が国では、王政復古から藤原台頭に源平時代を経た武士の時代において幕府は変われど上手に政治を運営してきた歴史がある。
おそらく、こうした制度運営が否決であり、イデオロギーによる制度ではないように思えてならない。

我が国は、戦後、國體護持で経済政策は池田勇人内閣による高度経済成長期の戦略で共産主義路線を叩き潰した。仮に、共産主義が誕生しても日本であればキューバポーランドのように運営していたかもしれない。

歴史的にモンゴルのイル汗国に起源を有するロシアをはじめ、中国など王朝の滅亡を鑑みれば一目瞭然である。イデオロギー云々ではなく彼等は制度運営が下手なのである。
そう確信に至ったのは、良くも悪くも「韓国」によるものだ。
韓国では李氏朝鮮時代も惨憺たるもので閔妃をはじめ大東亜戦争後の李承晩から現在の大統領まで極めて最低の結果を体現しているが、韓国は紛れもなく立憲主義で資本主義国家であるが、衆愚の憂き目に遭っている。つまり、中国の属国で政治運用が下手なのだ。そしてイデオロギー反日に転化して内政不満の捌け口にしている。しかし、大日本帝国の統治以前は両班の貴族統治による腐敗と白丁の末路など、どう鑑みても政治運用能力欠如が現在まで尾を引いている。

こういう意味では、中国共産党習近平は敵ながら政治運用は極めて上手いように思える。一方、アメリカ合衆国のドナルドトランプ大統領はフランスのマクロン大統領、我が国の安倍晋三総理など優秀な政治指導者の助言に沿うことで運用をしているが、リーダーの資質では、プーチンに劣るだろう。そのプーチンは政治運用は巧みであるが、後継者が今後もツァーリ(皇帝)としてロシアを維持できる保証は皆無。

自分はイデオロギーよりも政治運用が寛容と思うに至ったのは、韓国と挙げたが、もう一つはキューバである。世界中で共産主義国家が21世紀初頭に消え去ったが、カストロのカリスマ性による統治で北朝鮮とは異なる非独裁運用で成立してきた事実に鑑みても、資本主義・共産主義社会主義だから悪いなどイデオロギーで綴れず、肝要なのは優秀な君主、政治家、官僚による統治機構と国民のレベルが重要なのだという結論に至った。

なので、資本主義は所有権の絶対があるので共産主義と考えていたが、実はその所有権によるり不動産(家)、動産(車、農機具)などバランスシートで考える負債が増える現象、ケインズ主義の行き過ぎた政府と富の再分配機能は富裕層ではなく中流層を没落させる制度だと分かった以上、もはやイデオロギーではなく制度の問題だと深く確信に至った。