「紀元節参拝」

紀元節参拝」

れきべん(大阪府久野潤代表)及びさざれいしジャパン(大阪市、北川隆寿理事長)は共同で2月10日、「紀元節」に際して初代神武天皇を祀る橿原神宮(奈良県橿原市)と古事記を編纂した太安万侶を祀る多神社(同磯城郡)を参拝した。また、日本国史学会の田中英道名誉教授(東北大学)を招き、参加者総勢60名近くが随行し、紀元節を祝った。

参加者は、手水舎で身を浄めた後、神武天皇を祀る畝傍御陵(神武天皇陵)を参拝した。田中名誉教授は「実際の御陵は、現在の場所ではなく、通り道のカーブ辺りではないか」と話した。

橿原神宮での「紀元祭」には、天皇陛下の勅使がお見えになった。陛下の勅使による御弊物が献じられ、御祭文が奏上された。各界を代表して、物部氏の武器庫でもある石上神宮が代表して玉櫛奉奠を行なった。また、当時は雪の舞う寒さであったが、参加者の中には陛下の勅使がお見えになるということから、コートを脱ぎ正装で臨む参加者が散見されたほか、時折、外拝殿の向こう側から参拝者による君が代斉唱、天皇陛下万歳などが行われた。

直会後、同参加メンバーは橿原神宮から笠縫へと移動して、日本最古の神社で「古事記」を編纂した太安万侶を祀る多坐魅志理都比古神社(多神社)への参拝が行われた。また、参拝後は、古事記展にも出展さてた貴重な宝物がある資料館を参加者向けに解放し、古事記展では写真禁止だった宝物を参加者が直接見る機会となった。今回参加者に限り特別に撮影も許可されており、社会人や大学生など参加者は挙って撮影した。
太安万侶氏の子孫である多宮司は、「太安万侶は当初は架空の人物とされていたが墓が出土して以後は誰も疑わなくなって安堵した」と先祖に纏わるエピソードを参加者に紹介したほか、同神社は延喜式にも登場する由緒正しい神社であり、伊勢神宮に纏わるエピソードをf:id:yuukiboubiroku:20170304231051j:imagef:id:yuukiboubiroku:20170304231114j:imagef:id:yuukiboubiroku:20170304231136j:imagef:id:yuukiboubiroku:20170304231222j:image話した。

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「源氏でわかる古典常識レビュー」

「源氏でわかる古典常識レビュー」

源氏物語は、竹取物語・宇津保物語・落窪物語など幻想的な娯楽の伝奇物語と伊勢物語・大和物語・平中物語など和歌を中心に構成された歌物語の影響を受けて、約1000年前の平安中期に紫式部により作成された世界最古の恋愛小説。54帖に及ぶ大長編で3部構成。1部は光源氏の誕生から青年期(33帖)、2部は光源氏の晩年(41帖)、3部は源氏の子(実は柏木の子)の薫に悲恋(54帖)で45帖以下が「宇治十帖」である。この物語を見て江戸時代国学者本居宣長は「もののあわれ」と名付けた。

男なら憧れを抱く、光源氏の物語。光源氏の物語には、男の浪漫全てが詰まっている。桐壺帝と桐壺更衣の間に東宮(皇太子)候補として産まれるが夢占で「臣籍降下」となるが、殿上人の五位に就くが、実子冷泉帝に六条御息所の子である梅壺が入内し中宮となり太政大臣に出世する。また、左遷先の明石でもうけた明石の姫が東宮への入内し架空の地位である准太上天皇となり皇族の地位に帰り咲くという出世街道と、光源氏のモデルとなった藤原道長源融といわれており摂関家摂政という外戚の地位が如何に重要かを物語っている。

源氏物語は皇室と貴族文化など国史を現代に紐解いてくれる。当時の文化である一夫多妻制度と妻問婚、御簾から見る垣間見、相手へ寄せた想いの文である懸想文、和歌の教養が恋愛の命運をわける、後朝の文、三日夜の餅、所顕しなど女の下に男が三日間通う慣習など。また、寝殿造りの定義に始まり、正妻の住む北の対(北の方、北の政所)、女性専用の出口の北の門、束帯、女房装束、宿直装束という貴族文化を教えてくれる。さらに、天皇陛下が儀式を行う紫宸殿、私生活を送る清涼殿に皇后や妻が住む後宮で弘徽伝と藤壺、殿上の間、昼の御座、夜の御殿など国史と皇室を理解する上の基f:id:yuukiboubiroku:20170304230433p:image礎知識を物語を通して学べる。

源氏物語は、人の儚さ全てが詰まった物語である。儚いが故に物語は美しいのだと教えてくれる。

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伊藤真の考え抜く力 レビュー」

伊藤真の考え抜く力 レビュー」

伊藤真の考え抜く力では、思考力を鍛える90のメソッドとあり、考えることが成功の秘訣であると説いている。変化の現代において、模範解答ではなく徹底的に考えて解答を自ら創りだせるかという現実突破能力が求められる。最後まで考えた人と途中で諦めた人には雲泥の差があるという著者の意見には、考えさせられるものがある。
本書は、格言集に近いが、その一言で纏めた要点を論理的に説明している。また、「つまり」が文の半分より前に来る法学部出身特有の書き方と直後のbecause ofで論理的に説得している。

はじめに
自分を成長させる学問的思考と何らかの課題を解決するための目標突破型の思考双方が必要。答えのない問題に自分なりの解答を見つけて前進する方法論が求められている。この考える力こそが、勝者と敗者を分ける。

1「いつも考えるを意識せよ」
自分の頭を使って考えるしか現実社会を突破する手立てがない。これが現実問題解決能力になる。考えることで可能性を広げ選択肢をが多彩になる。無駄でも徹底して考えるしかない。情報化社会で氾濫する情報取捨で生き方が確立される。考えない行動は非常に危険で、将来を見失う。安易な答に飛びつくな。新しい答えを作りだせる人が成功する。考えることで手を抜くと、分かったつもりとなり、結局は、本当に正しいのか、という問いに自論を展開できない。

2「シンプルに考える癖(クセ)をつけろ」
考えたことが自分の糧になる。理解→記憶→考える→表現するという流れで考える道標が必要で、自分なりの理解が肝要。そこで法律の例では、先人の考えを理解する。悲観的に準備して、楽観的に行動する。仮にこうなれば、こう行動する、最悪の場合は、こう準備して置くなど前もってリスク対処も考えから生じる。問題は5W1Hで明確にして考える。難しい問題はシンプルに考える。普遍的な答えなど存在しないと考える。目の前の現象に常に疑問を抱く。疑問は即座にメモする。

3「論理的な思考をすっ飛ばすな」
法的思考力は、あらゆる問題の突破口を開く。様々な角度から複眼的に物事を見る。突破口が開けないのは、視野が狭い証拠。考える力で重要なのは、事実・論理・言葉で、データは必ずしも事実とは限らない。言葉にする作業で事実と論理を切り離す。一般的な常識を鵜呑みにしない。事実は自身の判断基準で決まる。迷った時は、原理原則へ帰れ。大原則はどんなことがあっても貫き通す。必要なら大原則以外のものは躊躇なく変える。どんな反論も退けられるのが「大原則」。世の中の理屈を検証する。二項分割で数学的に考える。難しい問題は図解で考える。時間的な軸や空間的な軸で思考の幅を広げる。複合的な問題は個別に解決する。言葉の意味を正確に捉える。言葉の定義で問題の本質が変化する。対象となる言葉の反対語や類義語まで調べる。自問自答を繰り返して常識を疑う。ゼロから考えずに規則性や法則性見つけていく。合理的だけではなく人道的な側面から考える。あらゆる問題の答えは決して一つではない。

4「ベターな判断でスピードを上げろ」
視点を高いところに置き、全体を見渡す。思考の筋道がわかれば修正も早くできる。目的を考えて相応しい答えを選ぶ。選択肢は1つではなく3つ用意しておく。2つの事柄の関連性で頭を鍛える。素早く解決する問題には、締め切りを設けよ。優先順位は点数をつけて考える。自分の選択基準大切にする。迷った時は直感を信じて行動する。どんな場合でも考えずに行動してはいけない。自分の思考に偏りがあることを知る。偏った情報収集は判断ミスの原因。失敗例は必ず記憶する。意見が違う人物を否定するな。自分の弱点は冷静に把握。他人に自分の悪い点を指摘してもらう。自分の長所を磨け。短所も味方次第では長所。仮説を立てる前に目的を確認する。奇策に走らず基礎を徹底的に身につける。

5「わかりやすさで結果を出せ」
伝わらなければ、考えは実現しない。相手が論理で理解できるように伝える。相手の反応を確認しながら説明せよ。余談や雑談も話す武器になる。言葉は正確に、聞く相手に誤解されないように。交渉に勝つには相手を知る議論とは一緒に考える場。メモを取りながら真剣に相手の話を聞く。分からないことは、分からないという。文章は書く前の構成で決まる。言いたいことはなんなのか、そこだけ絶対に押さえる。長い文章は全体の設計図をわかりやすく。オリジナリティは自身の原理原則。言葉だけでは理解されない行動で示せ。

伊藤塾塾長の伊藤真氏と自分の憲法観は真逆であるが、基本の基礎は同じくである。こうした自分と異なる意見の相手と議論する際には、孫子の兵法ではないが、敵を知り己を知れば百戦危うからずであり、相手を知ることから始める必要がある。また、仕事における優先順位や、書くことを生業としている自分には、締切を設けることや、文章構成、何が言いたいかなど、示唆に富んだ内容だった。思想は違えど、優秀な相手から学べるものは貪欲に学ぶべきであり、伊藤真の思考法は、私にとって有益となるように心掛ける。

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